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【Blog】Ep6 ドバイ出張記 ICAコングレスとは何か

2023.3.17

【Blog】Ep6 ドバイ出張記 ICAコングレスとは何か

Kengo Kajita

今回は、ドバイ出張の目的であるICAコングレスについてご紹介します。

前回のエピソードでも触れたように、ICAは世界で唯一の国際的な色石(カラーストーン)のための協会です。同協会は、宝石商のみならず、研磨職人、ジュエリーメーカー、ジュエリー小売店、地質学者、果ては世界最大のTVショッピングチャンネルの経営者まで、世界中のさまざまな職種の人々が、カラーストーンという切り口で繋がっている非営利団体です。

1年おきに開催されるコングレスでは、その世界中のメンバーが一堂に介し、さまざまなセミナーやディスカッション、果てはディナーパーティまでを、連日連夜みっちりと共に過ごすのです。

2023年は「THE FUTURE OF COLORED GEMSTONES」というテーマで、ここドバイにて開催される運びとなった訳です。

Laboratory Panel Day2

コングレス開催地は、年によって持ち回り制となっています。過去を紐解いてみると、

2011 リオデジャネイロ(ブラジル)

2013 長沙(中国)

2015 コロンボ(スリランカ)

2017 ジャイプール(インド)

2019 バンコク(タイ)

2021 深圳(中国) コロナにより延期

2023 ドバイ ←イマココ

開催地の名前を並べてみると宝石とゆかりの深い都市での開催が多いことが特徴です。

ホスト国は、国の威信をかけて世界中のメンバーをもてなすので、参加者は、その国らしい体験をすることができます。

スリランカやブラジルなど宝石の産地で開催されれば、鉱山ツアーがあり、希望者は実際の採掘地に足を運ぶこともできます。

僕にとっては、このドバイが2回めで、初めて参加したのは2017年のジャイプールでのコングレスでした。

古城を貸し切ってのパーティ@ICAコングレスin ジャイプール2017

「象が…いる?」

と思ったのが印象的でした。6年経って振り返ってみると象の記憶があまりに強烈すぎて、それ以外のことがうまく思い出せないほどのインパクトでした。

さて、では今年のコングレスは、どんな内容なのかをご紹介しましょう。

今年のセミナーは、米国スミソニアン博物館、宝石部門責任者の Dr Jeffrey Post博士の基調講演に始まりました。

Keynote : The Smithsonian Gem Collection - In Color! by Dr Jeffrey Post, PhD   Day1

続いて、GIAのExecutive Vice PresidentのTom Moses氏のプレゼンテーション、原産地を鑑別書に記載することの功罪について。宝石界の重鎮による珠玉のセミナーが目白押しです。

Country of Origin and Its Paradox by Tom Moses  Day1

カルティエ,VC&Aなど一流メゾンの仕事も手がけるDarren Sherwood氏によるジュエリーデザインへの職人的アプローチの解説。

GIAのField GemologistのWim Vertriest氏による、原産地鑑別のためのサンプル収集についての活動報告は興味深いものでした。

Hill and co代表、Elle Hill氏によるジュエリー業界のESGについてのプレゼンテーション。

Why Initiating ESG into your competitive strategy is essential to your business success and how to communicate it without greenwashing by Elle Hill  Day3

サスティナブルなESG活動を始めるために必要なキーワード、


"Progress not Perfection"

"Share Goals Regularly"

"Communicating Progress = Accountability"

”Measurering = Moving"

"Act First, Talk Later"

など、胸につき刺さるフレーズが沢山飛び出して、刺激的でした。

Hill氏とは、2022年の夏に参加した米国のビジネススクールプログラムでのクラスメイトだったので、お互いに再会を喜びました。(その留学中に僕はコロナウィルスに感染し、ボストンで孤独な隔離生活を送ったのですが、その話はまたどこかで書くことにします)

嬉しい再会といえば、ツーソンで知り合った米国の業者にも、ドバイで再び会うことになりました。

近年急激に注目されているモンタナサファイアのRock Creek鉱山をやっているWarren Boyd氏。

The Future of American Sapphires by Warren Boyd  Day4

ツーソンではいかにも人の良さそうなのんびりおじさん然としていたのに、登壇時はビシッとスーツを着こなして、北米でのサファイアの産出の歴史と現状を的確にレポートしてくれました。

毎日毎日、午前10時から午後5時過ぎまで、1時間のランチタイムを挟みつつ、濃密なセミナーやディスカッションが10セッションほど繰り広げられます。学生時代ほどの体力も集中力もない僕は、丸一日聴講しているだけでヘトヘトになります。

日中は疲れたから、夜はホテルに帰って缶ビールに柿ピーでゆっくり休むか、などど考えがちなのが日本人の出張族ですが、コングレスはそう甘くはありません。

そうです。夜はお待ちかねのパーティです。

目眩く宮廷のようなホテルでのガーデンパーティや、摩天楼の街並みを眺めるクルージングディナーなどなど、毎晩参加者同士が交流を深める食事会が続きます。ここでまさに、THE ドバイという体験をすることができました。

豪華でド派手で巨大なものを作るのは、ここドバイではそんなに難しくないのかもしれません。

僕は決してパーティ好き人間ではないので、連日の飲食で体調管理が大変でした。

朝、起きてもお腹が空かないので、朝食はホテルで取らずに、会場の軽食(中東のスナックやデーツなど)を食べていました。これがなかなか美味でした。

最終日の午後は、Board of Director meetingということで、新任された僕を含む数名のメンバーが招かれて、ICAの運営についての意見交換やディスカッションを交わしました。

そんなふうにしてあっという間の4日間が過ぎました。

振り返ってみると、ICAコングレスの意義は大きく3つほどあるように感じました。

一つめは宝石学者やデザイナー、鉱山保有者などの専門家から、最新の産地やマーケットの状況を学ぶLearning

二つめはICAメンバーが集い、これからのカラーストーンの未来について話し合うGathering

三つめはメンバー同士での商談やビジネスの結びつきを強めるNetworking

日々の仕事場から離れた場所で、同じ業界の未来志向の人たちと共に学び、課題を分かち合い、ああでもない、こうでもないと語りあえる環境は得難いなと思いました。

手のひらに乗るサイズのジュエリー、あるいはピンセットで扱うほど細かい宝石を扱っている僕たちの仕事は、産業のサイズも決して大きくはなく、だからこそ、世界に目を向けると、その気になれば業界のリーダーにアクセスできて、気軽に話しかけることもできるのです。

そこに、宝石への興味と情熱さえあれば。

-KK

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